2011年1月4日火曜日

外貨預金とETF投資

新興国投資と言うと、ついつい投資信託・個別上場株式を買うのが早道と考えがちだが、為替管理・外資規制等のカントリーリスク、為替リスク、ファンドマネジャーの見極め、個社が抱える特有の(業界・マネジメント・ビジネスの)リスク等、果たしてそこまで見通して投資を成功させる自信をお待ちか?

正直言って、普段毎日仕事をやりながら、事細かに各分野に目を光らせ分析するのは、能力のあるなしは別として、もしあったとしても時間がいくらあっても足りないだろう。ただでさえ、新興国は流動性が低いのだから、何か信用不安があると、相場が飛ぶ。値がつかない。という事態が十分にありうる。

そこで提案だが、「ファンダメンタルズ」にのみ着目し、各国の主要株式マーケット指標に連動するETFを買ってはどうか?当然為替リスクを負うし、流動性リスクも負う。とは言え、指標以上を目指せるファンドマネジャーを選ぶ必要もなくなる。株式マーケットリスクも負いたくなければ、通貨を買い、外貨預金しておくと言うのも手だ。(この場合は、外貨預金は大抵預金保険の対象外となることから、預ける銀行の信用リスクを負うことになる。)

それでは、どこで取引ができるか。HSBCは20以上の通貨を取り扱っている。また、希望によっては、米国・中国(人民元建て)・香港等で、口座も開設できる。難点は最低預入金額は10百万円以上が必要だ。また、マイナーな通貨になればなるほど、為替手数料も高い。為替手数料の安い証券会社との組み合わせで利用することをお勧めする。面倒であれば、三菱東京UFJ銀行、ソニー銀行などもよいかもしれない。

さてETFだが、一般的に管理手数料も安く、ネット証券会社を利用すれば、海外市場上場のETFもかえる。身近なところで、東京証券取引所で売買ができる新興国ETFは次のようなものがある。

① サムソン系ETF「KODEX200上場指数投資信託(証券コード1313)」・・・韓国株式市場の代表的な株価指数である「KOSPI200(韓国総合株価指数200)」に連動。
② 日興系ETF「上場インデックスファンド中国A株CSI300(証券コード1322)」・・・上海及び深センに上場されている全A株のうち、時価総額および流動性の高い300銘柄で構成されている指数に連動。
③ 日興系ETF「上場チャイナ株(証券コード1548)」・・・ハンセン中国企業株指数で、香港証券取引所のメインボードに上場する中国本土企業の株価指数に連動。
④ 野村系ETF「NEXT FUNDSブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信(証券コード1325)」・・・ブラジルの「ボベスバ指数」に連動。
⑤ 野村系ETF「NEXT FUNDSインド株式指数・S&P CNX Nifty連動型上場投信(証券コード1678)」・・・インド・ナショナル証券取引所に上場する銘柄のうち、時価総額・流動性・浮動株比率等の基準を用いて選定した50銘柄で構成された指数に連動。
⑥ 日興系ETF「上場インド株(証券コード1549)」・・・シンガポール証券取引所におけるS&P CNX Nifty指数先物の直近げんげつの清算値に連動する指数。

この他に、外国市場をカバーしている楽天証券、SBI証券等の証券会社でトレードできる海外ETFもある。

ドイツ銀行系ETF「db x-trackers FTSE VIETNAM INDEX ETF (HK;03087 )」・・・ 世界有数の新聞会社であるフィナンシャル・タイムズ社とロンドン証券取引所合弁会社であるFTSE社が設定した指数に連動。FTSE ベトナム全銘柄インデックスのサブセットであり、外国からの投資が十分可能である約20銘柄から組成されています。

この他にも、ブラックロック系ETFのiSharesにいくつかの新興国指数ETFがある。 

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