2010年9月9日木曜日

米地区連銀経済報告(ベージュブック)

米連邦準備理事会(FRB)は8日、地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表した。総括判断で「経済活動は成長を持続したが、減速の兆候が広がった」と指摘。緩やかに回復してきた米景気が減速しているとの認識を明記した。FRBとして米景気減速を改めて確認したことで、21日開催予定の次回米連邦公開市場委員会(FOMC)では、追加金融緩和の是非が議論の対象になりそうだ。
 報告は12地区連銀が8月30日までに集めたデータなどから作成した。サンフランシスコ連銀など西部、中西部の5連銀は緩やかなペースで経済成長が持続している指摘。ボストンとクリーブランドの両連銀はプラス方向での景況感の改善がみられたと報告した。
 一方、ニューヨークなど5連銀は「全体的な経済活動はまだら模様、もしくは減速した」と総括した。
 需要項目別では、国内総生産(GDP)の約7割を占める個人消費は支出が生活必需品などに限られているものの「全体を考慮すると増加している」と判断。物価情勢は「最終財のほとんどの分野で物価上昇圧力がかなり抑えられている」と分析し、物価上昇率が低下する「ディスインフレ」になっているとの認識を示した。(日経電子版)

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