2010年2月6日土曜日

「失われた10年」で終わるの?

一昨日と昨日のマーケットは大荒れでしたね。米国の雇用統計発表もありましたが、何よりも南欧の財政再建問題でしょう。いつもあまり動かない短期金利もこの2日間は乱高下。投資家が疑心暗鬼になっている証拠だと考えられます。これは、日本にも飛び火がくるかもしれない。景気が回復の中で金利が上昇するのは良いのだけれど、必ずしもそうとはいえないかもしれない。2008年5月に白川日銀総裁が「スタグフレーション」の懸念を表明していたが、金融危機もあり今はデフレ。

そういえば、「英国病」。第二次大戦直後から1980年代まで、英国が米国に覇権を奪われ、社会主義化する中で、長期的な景気低迷に喘いだ。これを「英国病」というが、この背景には、外貨準備減少(ポンド安)・雇用重視の民間企業国有化・福祉重視による財政赤字があった。

また、米国でも、60年代末から80年代前半まで、いわゆる「スタグフレーション」という現象が起きた。これはベトナム戦争・オイルショック等により、外貨準備減・財政赤字が進む中、景気低迷が続く中ドル安とともにハイパーインフレを招いた。

欧州諸国の財政問題による信用収縮が欧州発国債暴落(長期金利上昇)が起きかねない状況。金融緩和策継続により足元の短期金利は低め誘導されても、日本の財政問題クローズアップによる長期金利上昇すれば、設備投資はいつまでも進まず(財政出動もそのうち打ち止めになり)、景気回復途上で金利上昇が始まるかもしれない。「失われた10年」と言われているが、10年では終わっていないような気がする。あと、10-20年続いたら、どうなってしまうのでしょうか?パっとしない景気がだらだらと続くのか?

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