昨年5月にVIX(恐怖)指数が上昇したが、この時の原因が欧州財政危機だ。
この時に新興国通貨は軒並み影響を受けた。特にインドネシアは対外債務が他アジア新興国で断トツに多いことから極めて大きな影響を受けた。アジア諸国の国債格付けは以下の通りとなっている。
AAA・・・豪州・シンガポール
AA・・・日本・中国(マイナス)
A・・・韓国・マレーシア(マイナス)
BBB・・・タイ(プラス)・インド(マイナス)
BB(非適格)・・・インドネシア・フィリピン・ベトナム(マイナス)
インドネシアは最近、資源開発・インフラ投資・内需により、目覚ましい高度成長を果たしてきている。貿易収支は黒字で外貨準備も1000億ドル弱ある。一人当たりのGDPも3000ドル(首都ジャカルカは倍)を超えた。これはマレーシア・タイ・中国に次ぐ。そして、人口ボーナスはベトナムとともにこれから数十年続く(現在ピークを迎えている中国とは対照的)。
一方、対外債務は2000億ドルと、名目GDP5400億ドルの半分弱。他アジア新興国に比べ、ベトナムとともに見劣りする部分だ。本年5月に欧州危機が再燃すると言われているが、その時に真っ先にルピア安を招く可能性は十分考えられる。
しかし、外資誘致になる魅力的なプロジェクトも目白押しだ。海底ガス田開発、火力発電所、港湾・高速道路、等だ。安定したユドノ政権の「黄金5年間」は始まったばかりだ(-2014年)。
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