中国の信仰宗教は「道教」であるという説。
そもそも、仏教は外来宗教。
そして、「儒教」は孔孟のおしえそのもの。人間至上主義だ。
人間は努力することによって、我が身を修め、家庭をととのえ、国を治め、
これを天下に及ぼして、世界平和をきたそうという理想をかかげている。
一方、「道家」というのは、老荘のおしえだけではない。
そもそも、自然至上主義。
―無為にして民おのずから化す。
これは、よけいなことをしなければ、しぜんに人民も教化されるということ。
儒家は努力を要求するけれども、道家にとっては、そんなものこそ、
世の中を悪くするもので、なにごとも自然に任せようという考え方。
儒家は「礼」をもっともたっとびましたが、道家が最も軽蔑した。
「礼」というのは、もっとも人工的なもので、道家の理想とする自然から外れる。
「礼」というのは、人間の忠信、すなわちすなおな真心が薄くなったもので、
世の中の乱れはじめにほかならないという考え方。
何か中国におもいあたることがないだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿